梅雨が近づき、気分が晴れない、体調が優れない…そんな経験はありませんか?もしかしたら、それは「6月病」かもしれません。「5月病」はよく耳にしますが、環境の変化や梅雨の気候によって心身のバランスを崩しやすいのは、実は6月も同様です。
この時期に多くの人が感じやすい心身の不調について、その原因、具体的な症状、そして自分でできる対策や予防法を解説します。この記事を読んで、憂鬱な時期を乗り越えるヒントを見つけましょう。

- 当日受診OK!平日0時まで対応可能
- スマホで完結通院・待合室ゼロ
- 即日診断書発行!休職・傷病手当サポート
- うつ・適応障害・不眠など精神科対応
- 100%オンライン薬の配送まで完結
6月病とは?梅雨時期に起こりやすい原因
「6月病」という言葉に医学的な定義はありませんが、一般的には、新生活が始まってから約2ヶ月が経過した6月頃に、心身の不調を感じる状態を指す俗称です。
ちょうど梅雨入りと重なる時期であり、この季節特有の気候の変化と、新生活による心身の疲労が組み合わさることで起こりやすいと考えられています。六月病について詳しくはこちらをご覧ください。
6月病が注目される時期と背景
6月病が注目される背景には、主に以下の要因があります。
- 新生活の疲れの蓄積: 4月から始まった入学、入社、異動などの新生活は、新しい環境への適応や人間関係の構築など、知らず知らずのうちに大きなストレスを伴います。5月頃にピークを迎える「五月病」は、このストレスに対する一時的な反応とも言えますが、6月になるとその疲れがさらに蓄積され、慢性的な不調として現れることがあります。
- 梅雨入りによる気候変動: 6月は多くの地域で梅雨入りし、気圧の変化、高い湿度、日照時間の減少といった特有の気候になります。これらの気候要素は、私たちの体調に大きな影響を与えます。
このように、心身の疲労と梅雨特有の気候変動が複合的に影響し、6月病という形で不調が現れやすくなります。
6月病の主な原因は気圧と環境の変化
6月病の具体的な原因は、大きく分けて「気象的要因」と「環境的要因」の二つが考えられます。
1. 気象的要因
- 気圧の変化: 梅雨時期は低気圧が頻繁に通過し、気圧が大きく変動します。私たちの体は気圧の変化を感知しており、特に内耳にあるセンサーがこの変化を脳に伝えます。これにより、自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経は、体温調節、血圧、心拍、消化吸収など、体のあらゆる機能をコントロールしているため、そのバランスが崩れると様々な不調が現れます。
- 高い湿度: 湿度が高いと、体から汗が蒸発しにくくなり、体内に熱や水分がこもりやすくなります。これにより、体がだるく感じたり、むくみやすくなったりします。また、湿度が高いとカビやダニが発生しやすくなり、アレルギー症状が悪化することもあります。
- 日照時間の減少: 梅雨時期は曇りや雨の日が多く、日照時間が減少します。日光を浴びる時間が減ると、気分を調整する脳内物質であるセロトニンの分泌が減少しやすいと言われています。セロトニン不足は、気分の落ち込みや意欲の低下につながることがあります。
2. 環境的要因
- 新生活のストレスの持続・蓄積: 4月に始まった新しい環境(職場、学校など)での人間関係、業務内容、学業への適応などが、6月になっても依然としてストレスの原因となっている、あるいは疲労として蓄積している場合があります。
- 部署異動や転職: 6月は人事異動が行われる時期でもあります。新しい部署や職務への適応、人間関係の変化は、新たなストレス源となります。
- 慣れによる気の緩みと現実とのギャップ: 新しい環境に少し慣れてきたことで、緊張が和らぎ、これまで抑え込んでいた疲労やストレスが一気に表面化することがあります。また、「こんなはずではなかった」といった理想と現実のギャップに直面し、精神的な負担が増すこともあります。
これらの気象的・環境的要因が複合的に影響し合うことで、自律神経のバランスが乱れ、心身に様々な不調(6月病)が現れると考えられます。
6月病の身体的な症状
6月病による身体的な症状は多岐にわたります。自律神経の乱れが影響しているため、特定の臓器だけでなく、全身に症状が現れることがあります。
全身のだるさや疲労感
梅雨時期の気圧変動や高湿度、そして新生活の疲れの蓄積が原因で、体が重く感じたり、一日中だるさを感じたりすることがあります。十分に睡眠をとったつもりでも疲れが取れない、といった慢性的な疲労感も6月病の代表的な症状です。特に湿気が多い日は、体がむくみやすく、よりだるさを感じやすい傾向があります。
頭痛や肩こり
気圧の変化は血管の収縮・拡張に影響を与え、頭痛を引き起こすことがあります。特に片頭痛持ちの方は、梅雨時期に症状が悪化しやすいと言われています。また、ストレスや疲労によって体の緊張が高まり、肩や首の筋肉がこわばることで、肩こりや首こりが悪化することもあります。これらの症状は、自律神経の乱れとも密接に関連しています。
胃腸の不調(お腹の調子が悪い)
自律神経は消化器官の働きもコントロールしています。バランスが乱れると、胃の痛み、吐き気、食欲不振、下痢、便秘といった胃腸の不調が現れることがあります。特に、緊張やストレスを感じやすい状況では、お腹の調子を崩しやすくなります。
睡眠障害(不眠)
梅雨時期のジメジメとした不快感や、日照時間の減少によるセロトニン分泌量の低下は、睡眠の質を低下させる可能性があります。寝つきが悪くなる、夜中に何度も目が覚める、朝早く目が覚めてしまう、といった不眠の症状や、逆に寝すぎてしまう過眠の症状が現れることがあります。睡眠不足は日中のだるさや集中力低下にもつながり、悪循環を生み出します。
その他の身体症状
上記以外にも、6月病では以下のような様々な身体症状が現れることがあります。
- めまい、立ちくらみ: 気圧や血圧の変動、自律神経の乱れによるものです。
- 動悸、息切れ: ストレスや不安、自律神経の乱れが心拍数や呼吸に影響を与えることがあります。
- 体の冷え、むくみ: 血行不良や水分の代謝異常によるものです。
- 発汗過多または異常な乾燥: 体温調節機能をつかさどる自律神経の乱れが原因です。
- 肌荒れ、吹き出物: ストレスや生活リズムの乱れが肌のターンオーバーに影響を与えることがあります。
これらの身体症状は、単なる季節の変わり目の不調と見過ごされがちですが、長く続く場合や日常生活に支障をきたす場合は注意が必要です。
6月病の精神的な症状
6月病は身体だけでなく、心にも様々な影響を及ぼします。精神的な症状もまた、自律神経の乱れやセロトニン不足、環境変化によるストレスなどが複雑に絡み合って現れます。
気分の落ち込みや憂鬱感
梅雨の曇り空や雨の日が続くと、それだけで気分が沈むという方も少なくありません。さらに、新生活の疲れやストレスが加わることで、漠然とした憂鬱感や気分の落ち込みを感じやすくなります。これまで楽しめていたことに関心が持てなくなるなど、意欲の低下を伴うこともあります。
イライラや集中力の低下
心身の疲労やストレスが溜まると、些細なことでイライラしたり、感情のコントロールが難しくなったりすることがあります。また、睡眠不足や脳の疲労により、物事に集中できなくなったり、以前は簡単にこなせていた作業に時間がかかるようになったりすることもあります。ミスが増えるなど、仕事や学業に影響が出る可能性もあります。
不安感や無気力
新しい環境への不安、将来への漠然とした不安、人間関係の悩みなどが原因で、落ち着きがなくなったり、漠然とした不安に襲われたりすることがあります。また、疲労感や気分の落ち込みから、何もする気が起きない、やるべきことにとりかかれないといった無気力状態に陥ることもあります。
その他の精神症状
その他にも、以下のような精神症状が現れることがあります。
- 焦燥感: 何かをしていないと落ち着かない、常に焦りを感じる。
- 過度の心配: 必要以上に物事を心配しすぎる。
- 考えがまとまらない: 思考力が低下し、決断ができなくなる。
- 人との交流を避けるようになる: 外出がおっくうになったり、人間関係を負担に感じたりする。
これらの精神的な症状も、軽度であれば一時的なものかもしれませんが、重度化したり長く続いたりする場合は、うつ病など他の心の病気の可能性も考慮し、専門家への相談を検討することが重要です。
5月病と6月病の違い
5月病と6月病は、どちらも新生活に関連して起こりやすい心身の不調ですが、その背景や特徴にはいくつか違いがあります。
項目 | 5月病 | 6月病 |
---|---|---|
時期 | 4月の新生活開始から約1ヶ月後(ゴールデンウィーク明け頃) | 4月の新生活開始から約2ヶ月後(梅雨入り時期頃) |
主な原因 | 新しい環境への適応に伴う一時的なストレスや緊張の反動 | 新生活の疲れの蓄積+梅雨時期特有の気象変動(気圧、湿度、日照不足) |
症状の性質 | 急性的な症状が多い(例:朝起きられない、学校・会社に行きたくない) | 慢性的な症状が多い(例:だるさ、頭痛、不眠、気分の落ち込みの持続) |
気候の影響 | 少ない | 大きい(特に気圧変動、湿度、日照不足の影響) |
5月病は、ゴールデンウィークという長期休暇を挟むことで、それまで張り詰めていた緊張の糸が切れ、一気に心身の不調として現れる傾向があります。一方、6月病は、新生活の疲れがじわじわと蓄積され、そこに梅雨の気候変動が加わることで、慢性的な不調として現れやすいと言えます。
もちろん、これらの違いは一般的な傾向であり、個人差が大きいです。5月から不調が続き、6月に入っても改善しないという方もいますし、梅雨の時期になって初めて体調を崩す方もいます。
6月病になりやすい人の特徴
6月病になりやすい人には、いくつかの共通する特徴が見られます。ご自身や周りの人に当てはまる特徴がないか確認してみましょう。
- 真面目で責任感が強い人: 新しい環境で「完璧にやらなければ」「期待に応えなければ」と強く思い込み、無理をしがちです。ストレスや疲労を抱え込んでも、弱音を吐かずに頑張り続けてしまう傾向があります。
- 環境の変化に弱い人: 新しい環境への適応に時間がかかったり、変化自体に強いストレスを感じたりする人は、心身に負担がかかりやすくなります。
- 人間関係に気疲れしやすい人: 新しい人間関係の構築にエネルギーを使いすぎたり、相手の顔色を伺いすぎたりすることで、精神的な疲労が蓄積しやすくなります。
- ストレスを溜め込みやすい人: ストレスを感じてもうまく発散する方法を知らなかったり、我慢して抱え込んでしまったりする人は、不調が現れやすくなります。
- 感受性が高い人: 気圧や湿度といった気候の変化に敏感に反応し、体調を崩しやすい傾向があります。「気象病」とも呼ばれる症状が出やすい人も当てはまります。
- 完璧主義な人: 少しの失敗でも過度に落ち込んだり、自分を責めたりしがちで、それがストレスにつながります。
- 生活リズムが不規則な人: 睡眠時間がバラバラだったり、食事を抜いたりすることが多いと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
これらの特徴に複数当てはまる人は、6月病になるリスクが比較的高いと言えます。自分がどのようなタイプかを知り、早めに適切な対策を講じることが大切です。
6月病セルフチェックリスト
ご自身の今の状態が6月病の可能性があるかどうか、簡単なセルフチェックをしてみましょう。以下の項目に、この2~3週間で当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。
チェック項目と判定方法
以下のチェック項目を見て、当てはまるものにチェックを入れてください。
【身体的な項目】
- □ 全身がだるく、体が重いと感じる
- □ 十分に寝ても疲れが取れない
- □ 頭痛が頻繁に起こる、または梅雨時期に悪化する
- □ 肩や首のこりがひどい
- □ 胃の痛みや不快感がある
- □ 食欲がない、または食事が美味しく感じない
- □ 下痢や便秘など、お腹の調子が悪い
- □ 寝つきが悪い、夜中に目が覚めるなど、眠りに問題がある
- □ 朝起きるのがつらい
- □ めまいや立ちくらみを感じることがある
- □ 動悸や息切れを感じることがある
- □ 体が冷えやすい、またはむくみやすい
【精神的な項目】
- □ 気分が落ち込む、憂鬱だと感じる
- □ 何事にも興味が持てない、やる気が出ない
- □ イライラしやすい、感情的になりやすい
- □ 物事に集中できない
- □ ちょっとしたことで不安になる
- □ 理由もなく焦りを感じる
- □ 人に会うのがおっくうだと感じる
- □ 将来について考えると暗い気持ちになる
【判定】
チェックの数が多いほど、6月病の可能性が高いと考えられます。
- 0~3個: 現状では6月病の可能性は低いと考えられますが、無理は禁物です。
- 4~7個: 6月病の兆候が見られるかもしれません。意識して対策を取り入れてみましょう。
- 8個以上: 6月病の可能性が高いです。積極的に対策を行い、必要であれば専門機関への相談を検討しましょう。
※このチェックリストはあくまで目安です。ご自身の状態を正確に診断するものではありません。心配な場合は専門機関に相談してください。
6月病の対策と予防法
6月病は、日々の生活習慣や考え方を見直すことで、症状を和らげたり予防したりすることが可能です。ここでは、具体的な対策と予防法をご紹介します。
生活リズムを整える重要性
規則正しい生活は、自律神経のバランスを整えるために非常に重要です。
- 毎日同じ時間に寝起きする: 休日も平日と大きく変わらない時間に寝起きすることで、体内時計のリズムを保ちます。
- 朝起きたら日光を浴びる: 目覚めたらすぐにカーテンを開けて自然光を浴びましょう。体内時計がリセットされ、セロトニンの分泌も促されます。
- 寝る前にカフェインやアルコールを控える: これらは睡眠の質を低下させる可能性があります。
- 軽い運動を習慣にする: 後述しますが、適度な運動は心身のリフレッシュにつながります。
食事や栄養で体調をサポート
バランスの取れた食事は、体調を維持するために不可欠です。
- 栄養バランスの取れた食事: 主食、主菜、副菜を揃え、様々な食材から栄養を摂りましょう。
- セロトニンの材料となる栄養素: トリプトファン(必須アミノ酸)、ビタミンB6、炭水化物などがセロトニン合成に必要です。これらを多く含む食品(乳製品、大豆製品、魚、肉、バナナなど)を積極的に摂りましょう。
- 自律神経を整える栄養素: カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群などが知られています。
- 水分補給: 梅雨時期は湿度が高いですが、エアコンなどによる乾燥や隠れ脱水に注意し、こまめに水分を摂りましょう。
- 胃腸に優しい食事: 胃腸の不調がある場合は、消化の良い温かい食事を心がけましょう。
適度な運動やストレッチを取り入れる
体を動かすことは、心身のリフレッシュや血行促進、自律神経の調整に効果的です。
- ウォーキングや軽いジョギング: 1日20~30分程度の有酸素運動は、セロトニン分泌を促し、気分転換になります。
- ストレッチやヨガ: 筋肉の緊張をほぐし、リラックス効果が期待できます。特に肩や首周りのストレッチは、頭痛や肩こりの緩和に役立ちます。
- 無理なく続けられる範囲で: きつい運動よりも、毎日続けられる軽い運動を取り入れるのがポイントです。雨の日は室内でできる運動(ラジオ体操、筋トレなど)を取り入れましょう。
ストレス解消とリフレッシュの方法
自分に合ったストレス解消法を見つけ、日々の生活に取り入れましょう。
- 趣味や好きなことに時間を使う: 自分が楽しいと感じる活動に没頭する時間を作ることで、気分転換ができます。
- 親しい友人や家族と話す: 悩みや不満を話すことで、気持ちが楽になることがあります。
- アロマテラピーや音楽: リラックス効果のある香りを試したり、好きな音楽を聴いたりするのも効果的です。
- デジタルデトックス: スマートフォンやパソコンから離れて、脳を休ませる時間を作りましょう。
- 笑うこと: 笑いにはストレスホルモンを減少させる効果があると言われています。コメディを見たり、面白い話を聞いたりする機会を作りましょう。
入浴や睡眠環境の工夫
質の良い睡眠をとるための環境作りも大切です。
- 湯船に浸かる: 就寝1~2時間前に、38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、体の緊張がほぐれ、リラックスできます。
- 寝室の環境を整える: 寝室は、暗く、静かで、快適な温度・湿度に保ちましょう。梅雨時期は除湿機やエアコンの除湿機能を活用して、湿度を調整するのがおすすめです。
- 寝具を見直す: 自分に合った枕やマットレス、肌触りの良い寝具を選ぶことも、睡眠の質向上につながります。
6月病に関するよくある質問
ここでは、6月病についてよくある質問とその回答をご紹介します。
6月病は病気?
「6月病」は医学的な正式名称ではなく、特定の病気を指す言葉ではありません。新しい環境への適応疲れや梅雨時期の気候変動など、様々な要因が複合的に影響して現れる心身の不調の一般的な俗称です。ただし、症状が重い場合や長く続く場合は、うつ病や適応障害など、医学的な診断が必要な病気である可能性もあります。
6月病はどれくらい続く?
6月病の期間は個人差が大きいです。多くの場合、原因となっているストレスや気候の変化が落ち着けば、自然と症状も改善していく傾向があります。通常は数週間から1ヶ月程度で改善することが多いと言われています。しかし、人によっては夏の暑さが加わる7月以降も不調が続いたり、症状が重くなったりすることもあります。もし症状が1ヶ月以上続く場合や、日常生活に大きな支障が出ている場合は、専門機関に相談することを検討しましょう。
病院は何科に行けばいい?
6月病のような心身の不調で病院を受診する場合、症状によっていくつかの選択肢があります。
- 全身のだるさ、頭痛、胃腸の不調などの身体症状が中心の場合: まずはかかりつけの内科を受診するのが良いでしょう。内科医は全身の状態を診ることができ、他の病気の可能性も考慮してくれます。
- 気分の落ち込み、不安感、不眠などの精神症状が中心の場合: 心療内科や精神科を受診しましょう。これらの科では、心の専門家が適切な診断や治療(カウンセリングや薬物療法など)を行ってくれます。
- 「何科に行けば良いかわからない」という場合: まずはかかりつけ医に相談するか、総合病院の総合診療科を受診するのも良い方法です。
オンライン診療を提供しているクリニックの中には、心身の不調について気軽に相談できる窓口を設けているところもあります。忙しくて受診が難しい方や、対面での相談に抵抗がある方には、オンラインでの相談も選択肢の一つとなります。
症状が改善しない場合は専門機関へ相談
セルフケアを試みても症状が改善しない場合や、症状が重く、日常生活(仕事、学業、家事など)に支障が出ている場合は、一人で抱え込まずに専門機関に相談することが非常に重要です。
- 医療機関: 前述したように、内科、心療内科、精神科などが考えられます。医師に現在の症状や困っていることを正直に伝えましょう。適切な診断を受け、必要であれば薬物療法や休養、生活指導などのアドバイスや治療を受けることができます。
- 職場の相談窓口: 会社によっては、産業医やカウンセラーなどの相談窓口が設置されている場合があります。匿名で相談できる場合もあるので、利用してみるのも良いでしょう。
- 学校の保健室や学生相談室: 学生の場合は、学校内に相談できる場所があります。
- 公的な相談窓口: 各自治体には、心の健康に関する相談窓口が設置されていることがあります。
- オンライン診療クリニック: 近隣に専門機関がない場合や、忙しくて通院が難しい場合は、オンライン診療を提供しているクリニックで医師に相談することも可能です。自宅から手軽に診察を受けられ、必要なアドバイスや処方を受けられる場合があります。
つらい気持ちや体の不調は、「気のせい」ではありません。我慢せずに、専門家の力を借りることをためらわないでください。早期に適切なサポートを受けることが、回復への近道となります。
まとめ
「6月病」は医学的な病名ではありませんが、梅雨時期特有の気候変動と新生活の疲れが重なることで、多くの人が経験しやすい心身の不調です。全身のだるさ、頭痛、胃腸の不調といった身体的な症状から、気分の落ち込み、イライラ、不安感といった精神的な症状まで、様々な形で現れます。
ご自身の状態が6月病かもしれないと感じたら、まずはセルフチェックをしてみましょう。そして、規則正しい生活リズム、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、そして自分に合ったストレス解消法を取り入れるなど、積極的にセルフケアを行うことが大切です。
もし、セルフケアを続けても症状が改善しない場合や、症状が重く日常生活に支障が出ている場合は、一人で抱え込まずに専門機関(内科、心療内科、精神科など)に相談してください。早期に専門家のサポートを受けることが、心身の健康を取り戻すための第一歩となります。
この時期を健やかに乗り越えるために、ご自身の心と体の声に耳を傾け、無理せず過ごしましょう。
免責事項
本記事の情報は、一般的な知識として提供されるものであり、個別の病状の診断や治療法を示すものではありません。ご自身の体調に関してご心配な点がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の診断と指導を受けてください。本記事の情報に基づいてご自身で判断された結果に関して、当サイトおよび執筆者は一切の責任を負いかねます。