もしかして、あなたは周囲のちょっとしたことにも敏感に気づいてしまったり、人混みが苦手だったり、芸術に心を揺さぶられやすかったりしませんか?
それは「HSP(Highly Sensitive Person)」と呼ばれる、生まれつきの気質かもしれません。
HSPは病気ではなく、刺激に対する感受性が人一倍高いという特性です。
自分がHSPかどうかを知ることは、自分自身の取扱説明書を手に入れるようなもの。
生きづらさの原因だと思っていたことが、実はこの気質によるものだと理解できれば、自分を責めることなく、より快適に日々を送るヒントが見つかるはずです。
この記事では、簡単なセルフチェックを通して、あなたの敏感な気質について理解を深めるお手伝いをします。

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HSPセルフチェックリスト(診断テスト)
あなたのHSP度をチェック
- 自分を取り巻くものの微妙な違いによく気づく方だ。
- 他人の気分に左右される。
- 痛みにとても弱い方だ。
- 忙しい日が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる。
- カフェインに敏感に反応する。
- 明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに容易に圧倒されてしまう。
- 強い音がいらいらさせる。
- 美術や音楽に深く感動する。
- 良心的である。
- すぐにびっくりする。
- 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう。
- 人が不快な思いをしている時、どうすればいいか分かっているように思う(あるいは、不快な思いをしないようにするにはどうすればいいか)。
- 物事に動揺しやすい。
- 一度にたくさんのことが私の周りで起こっていると、不快になる。
- 人は、私がひといちばい敏感であることに気づいている。
- 刺激が多すぎると、不快になり、引きこもりたくなる。
- 慌ただしい状況を避けるようにしている。
- あらゆる種類の繊細でかぐわしい香りや味、音、芸術作品などを好む。
- 動揺したり、当惑したりしやすい。
- 小さな変化にも気づくことが日常茶飯事だ。
- 他人が何かをしようとするのを見ている時、どうすればいいか分かっているのに、なぜ本人がその通りにしないのかともどかしくなることがある。
- 一度にあまりにもたくさんのことが起こっていると、興奮して不快になる。
- 人前で競争したり、何かをしたりすると、緊張し、実力が出せなくなる。
- 子供の頃、親や教師は、私が敏感で内気な子だと見ていた。
セルフチェックのやり方
現在の状態をチェック: 過去の自分ではなく、現在のあなたの状態について回答してください。
正直に: 他の人の目を気にせず、素直な気持ちで回答することが大切です。
自己肯定に繋げる: もし「はい」が多かったとしても、それは欠点ではなく、あなたのユニークな個性の一部です。この結果を、自分自身をより深く理解し、肯定的に捉えるきっかけにしてください。
HSPの4つの分類(DOES)とは
HSPの特性は、アーロン博士によって提唱された「DOES(ダズ)」と呼ばれる4つの主要な特徴に集約されます。これらの特徴を理解することで、より具体的に自分の敏感さを把握することができます。
特徴(頭文字) | 英語 | 日本語(意味) | 具体的な説明 |
---|---|---|---|
D | Depth of processing | 深く処理する | 情報を表面だけでなく、深く考え、関連付け、意味を読み取ろうとする傾向があります。物事の本質を見抜く力や、複雑な問題に対する洞察力に優れています。 |
O | Overstimulation | 過剰に刺激を受けやすい | 外部からの刺激(音、光、匂い、人混み、情報過多など)や内部からの刺激(他人の感情、自分の思考など)に圧倒されやすく、疲れやすい傾向があります。 |
E | Emotional reactivity and Empathy | 感情的反応が強く、共感力が高い | 喜びや悲しみなどの感情を深く感じ、他人の感情や痛みを自分のことのように感じ取ることができます。高い共感力は人間関係において強みにもなります。 |
S | Sensing the subtle | 些細な刺激を察知する | 非HSPの人が見過ごすような、環境の微妙な変化、人の声のトーンの変化、場の空気などを敏感に感じ取ることができます。細かい部分に気づくのが得意です。 |
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内向型HSPと外向型HSS型HSPについて
HSPの気質を持つ人の中にも、さらにいくつかのタイプに分けられます。特に注目されるのが、内向型HSPと、外向的な側面も持つHSS型HSPです。
タイプ | 特徴 |
---|---|
内向型HSP | HSPの多くの人がこのタイプです。内向的な性格とHSPの気質を併せ持っており、一人で静かに過ごす時間を好み、深く内省する傾向があります。新しい環境や人間関係には慎重で、少数の深い人間関係を築くことを好みます。刺激を避け、エネルギーを回復するために一人の時間を必要とします。 |
HSS型HSP | 「High Sensation Seeking (HSS)」、つまり「刺激追求型」の気質も併せ持つHSPのことです。人口の約6%を占めると言われています。新しい経験や刺激を求める冒向的な側面を持ちながらも、HSPとしての敏感さからすぐに刺激に圧倒されて疲れてしまうという、「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」ような感覚を抱きやすいのが特徴です。新しいことに挑戦したい気持ちと、それに伴う刺激への弱さの間で葛藤を感じやすいタイプです。 |
セルフチェックでHSPかもしれないと感じたら
セルフチェックで「はい」が多かったり、DOESやHSS型HSPの特徴に強く共感したりした場合、あなたはHSPの気質を持っている可能性が高いと言えます。しかし、前述したように、これはあくまで自己理解を深めるためのものであり、診断ではありません。
セルフチェックは診断ではない理由
セルフチェックの結果だけで「私はHSPだ」と断定してしまうと、かえって自分を型にはめてしまったり、「HSPだから仕方ない」とネガティブに捉えすぎてしまったりする可能性があります。また、HSPの気質と似たような特徴を持つ精神疾患(例:不安障害、ASD/ADHDの感覚過敏など)や、一時的な心身の不調が原因で敏感になっている場合もあります。そのため、もし日常的な生きづらさを強く感じていたり、心身の不調が続いている場合は、自己判断で完結せず、専門家の意見を求めることが重要です。
専門家(精神科医、臨床心理士、カウンセラーなど)は、あなたの生育歴、現在の状況、抱えている困りごとなどを詳しく聞き取り、あなたの特性を多角的に理解する手助けをしてくれます。必要に応じて、他の可能性(精神疾患など)の有無を判断し、適切なサポートやアドバイスを提供してくれます。
HSPの特性との向き合い方・対策
セルフチェックを通してHSPの気質について理解が進んだら、次に大切なのは、その特性とどう向き合い、日常生活をより快適に送るための対策を講じることです。
エネルギーレベルを把握する: どのような活動でエネルギーを消耗し、どのような活動でエネルギーを回復できるかを知りましょう。
心地よい環境を見つける: どんな場所、どんな状況が自分にとって安心でき、リラックスできるかを探しましょう。
情報量の調整: SNSやニュースから一時的に離れる、スマホを見る時間を減らすなど、入ってくる情報量を意図的に制限しましょう。
休憩を意識的に取る: 忙しい中でも、短い休憩を頻繁に取り、心身を休ませる時間を作りましょう。静かな場所で深呼吸するだけでも効果があります。
依頼の断り方: やりたくないことや、自分の容量を超える頼まれごとは、無理せず断る勇気を持ちましょう。自分を守るための境界線です。
リラクゼーション: 好きな音楽を聴く、入浴する、アロマを使う、軽いストレッチやヨガをするなど、自分が心地よいと感じる方法でリラックスする時間を作りましょう。
食生活と運動: バランスの取れた食事と適度な運動は、心身の安定に繋がります。
自然に触れる: 公園を散歩したり、植物を育てたり、自然の中に身を置くことは、HSPの感受性を癒やす効果があると言われています。
ネガティブな内省からの脱却: 深く考え込む傾向があるため、ネガティブな思考のループにはまりやすいことがあります。意識的にポジティブな側面に目を向けたり、別の活動に注意を向けたりする練習をしましょう。
自己肯定感を高める: 敏感さを欠点ではなく、共感力、洞察力、創造性といった強みであると認識し、自分自身を肯定的に捉えるように心がけましょう。
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HSPに関するよくある質問
HSPについて考えるとき、様々な疑問が浮かぶかもしれません。ここでは、よくある質問とその回答をご紹介します。
HSPに多い血液型は?
HSPかもしれない人の特徴は?
セルフチェックリストの項目に加え、日常的に以下のような特徴が見られる場合、HSPの可能性が考えられます。
HSPの女の子の特徴は?
HSPの気質は、性別に関係なく一定の割合で存在すると考えられています。したがって、HSPの女の子や女性に見られる特徴も、基本的に男性のHSPと共通しています。
しかし、社会的なジェンダーロールや期待によって、HSPの特性の現れ方や、それに対する周囲の反応が男女で異なる可能性はあります。例えば、女性の方が共感力が高いと見なされやすいため、HSPとしての高い共感力がより表面化しやすいかもしれません。一方で、「繊細すぎる」「気にしすぎ」など、ネガティブなレッテルを貼られやすいという側面もあるかもしれません。
[point title=”大切なこと”] 大切なのは、性別にかかわらず、生まれ持った敏感さという気質があることを理解し、自分に合った生き方を見つけることです。[/point]
HSPの限界サインは?
HSPの人が心身のエネルギーが限界に近づいているときには、様々なサインが現れることがあります。これらのサインに気づき、早めに休息や対策を取ることが大切です。
種類 | 具体的なサイン |
---|---|
心(精神) | 強いイライラや不安感、焦燥感が増す 憂鬱な気分が続く 些細なことで涙が出やすくなる 集中力が低下する 無気力になる 思考がまとまらなくなる 自己否定感が強くなる 人間関係を避けたがる 今まで楽しかったことに興味がなくなる |
体 | 頭痛や肩こり 胃痛や吐き気などの消化器症状 疲労感が抜けない 睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅い、寝すぎる) 動悸や息苦しさ 体の痛み(原因不明) 食欲不振または過食 風邪をひきやすくなる |
行動 | ミスが増える 普段やらないような衝動的な行動をとる 過剰な飲酒や喫煙 引きこもる 感情的に不安定になる(怒りっぽくなる、泣き出すなど) |
専門家への相談を検討するタイミング
セルフチェックや記事を読んで、自分がHSPかもしれないと感じ、以下のような状況に当てはまる場合は、一人で抱え込まずに専門家への相談を検討することをおすすめします。
相談先としては、精神科医、心療内科医、臨床心理士、カウンセラーなどがあります。まずはかかりつけ医に相談してみるのも良いでしょう。必要に応じて専門の機関を紹介してもらえることもあります。
専門家は、あなたの話を丁寧に聞き、あなたの特性や困りごとを理解した上で、適切な助言やサポートを提供してくれます。必要に応じて、他の疾患の可能性についても検討し、適切な治療やケアにつなげてくれます。
[point title=”専門家相談のメリット”] セルフチェックは自己理解の入り口ですが、専門家との対話は、より深く正確に自分を知り、より良い生き方を見つけるための重要なステップとなり得ます。勇気を出して扉を叩いてみましょう。[/point]
まとめ:HSPのセルフチェックと自己理解
この記事では、「hsp セルフチェック」を中心に、HSPの基本的な特徴、セルフチェックのやり方、DOESやHSS型HSPといった分類、そしてHSPの特性との向き合い方や専門家への相談について解説しました。
セルフチェックは、あなたがHSPの気質を持っている可能性を知るための最初のステップです。この結果を受けて、自分自身の感受性について理解を深め、どのような刺激に弱いか、どのようにすれば心身が安定するかといった「自分自身の取扱説明書」を作り上げていくことが大切です。
刺激をコントロールする工夫、適切な境界線を引くこと、そして自分に合ったセルフケアを習慣にすることは、HSPの気質を持つ人がより快適に生きるために非常に有効です。
もし、セルフチェックの結果や日々の生活で強く生きづらさを感じている場合は、一人で悩まず、専門家への相談を検討してみてください。専門家は、あなたの敏感さを理解し、あなたに合ったサポートを見つける手助けをしてくれるでしょう。
自分自身を深く理解し、その特性を肯定的に受け入れることは、HSPの人が自分らしく、そして心地よく生きていくための第一歩です。この記事が、あなたの自己理解を深める一助となれば幸いです。